経管栄養という方法

経管栄養とは、体外から消化管内へチューブを通し、直接流動食を注入するという方法です。
経管栄養という方法は、脳卒中の後遺症が残った人や口の中に腫瘍ができている人など、口の中に食物を入れても噛むことができなかったり、自分で飲み込む力のない人に用いられる栄養摂取法です。
経管栄養は、鼻からチューブを入れて胃や十二指腸まで通し、直接流動食を送り込むという方法が一般的ですが、他にもお腹からチューブを通して胃や腸に送るという方法もあります。
腸は長期間使用されないままでいると、萎縮してしまい、細菌や毒素が体内に入り込む危険性が高くなってしまいます。この経管栄養という方法を使うと、チューブを使って腸まで流動食を送り込むため、腸は機能を止めることなく、結果、腸の萎縮を防ぎ、防御機能を維持させることができます。
消化器官を通さずに栄養が摂取できる方法もありますが、経管栄養法のほうが、利点は多いかもしれません。

経管栄養という方法……問題点

経管栄養という方法は利点は多いものの、やはり問題点や注意点も多くあります。
経管栄養は口からの摂取ではないので、唾液がまず分泌されません。そのため、経管栄養をしなければならない人は、消化酵素の量が少なくなります。
経管栄養は、基本的にサラサラとした液体状のものなら問題なく摂取できるようですが、牛乳やヤクルトなど、乳製品や菌の多いものなどは唾液などの消化酵素が少ないと下痢を起こしたりしやすくなってしまいます。
衛生面もしっかりと管理していなければなりません。食事が終わるごとにチューブは水洗いするようにしなければなりませんが、それでも1週間もするとカスのようなものがチューブの周りについてくるので、これも綺麗に落とすようにします。
経管栄養という方法は、鼻からチューブを垂らすかたちになるので、外見に抵抗がある人も多くいます。鼻から摂取する方法が嫌だという人は、お腹からチューブを通す方法も取れますが、その場合は穴を開ける手術が必要です。

経管栄養……在宅で行う方法

経管栄養法は、点滴などで静脈から栄養を取る方法に比べ、消化器官を使うので安全であり、コストも安く済むという利点を持った方法です。
経管栄養法は、始めに医師や看護師の指示を受けながら練習し、慣れてくれば退院後も在宅で、自分ですることも可能です。
自分でする経管栄養法は、鼻から消化器官へとチューブを通す方法に慣れることから始まります。
チューブの挿入方法は、差し込む側のチューブの先に麻酔ゼリーを塗ってから、ゆっくりと鼻に入れていきます。喉にチューブが触れたら、飲み込むような感じでチューブを胃に送っていきます。食堂にチューブが達したら成功です。
間違えて気管にチューブが入ってしまうと、いざ経管栄養法をしようとするときに肺炎を起こす恐れがあります。食道へきちんとチューブが入って行ったかを確認するには、注射器で少しだけ空気を送ってみることです。食道を通って胃に空気が入ると、ボコッと音がするので分かるようです。

Copyright © 2008 経管栄養を自宅で行う方法